【後編】AI・データ時代の企業経営 データサイエンスが変える未来

目次

クロージング講演 DX銘柄企業講演

「ソフトバンクのDX取り組み事例と、これからのマーケティングDXについて」

ソフトバンク デジタルマーケティング本部 アカウント統括部 ストラテジックプランニング部 部長 中川 太氏

当社では、数年前から消費者と法人の両部門でデータの積極活用に取り組んできた。このようなノウハウはB to B to C(顧客のコンシューマー)向けのマーケティングでも活用し、当社ユーザーのほか、Yahoo!やLINE、さらにはPayPayなどによるビッグデータを活用したDXマーケティングを企業や自治体へ提供、さらなるビジネス拡大に走っている。

人口が減少する日本では、コロナ禍の影響も加わりマーケットが縮小している。継続して新規顧客の獲得も行う必要はあるが、今後は既存顧客のロイヤル(企業や製品、サービスに愛着を持ち継続的に購入、利用する顧客)化がより重要になる。そのためには顧客ID(自社データ)と外部のビッグデータやプラットフォームを活用することでタッチポイントを広げつつ連携を図ること、さらにOMO(オンラインとオフラインの併合)の新潮流として、店頭等リアルでの購買の場で、デジタルとの接点を作ることでデータを収集・分析することが重要だ。

日本の国際競争力を高めるDX戦略

パネルディスカッション

(左)KPMGコンサルティング執行役員パートナー ビジネスイノベーションユニット統括 佐渡 誠氏
(右)IMD 北東アジア代表 高津 尚志氏

MM総研 代表取締役所長 元日本経済新聞社論説委員 関口 和一氏

「デジタル化が遅れた日本が国際競争力を高めるためには、DXをどのように進めていくかが重要なテーマとなっている」。モデレーターを務めた関口氏の問題提起から始まったディスカッションでは、高津氏がIMDが発表した「世界デジタル競争力ランキング」(2021)を紹介。64カ国中28位だった日本は「特に人材、規制の枠組み、ビジネスの俊敏性といった部分の評価が低い」と解説した。佐渡氏は、ビジネスモデルの破壊が起きている第4次産業革命では、既存の成功体験とは異なる意思決定のメカニズムが必要であると説明。「日本では自律型人材が枯渇していることも課題」と指摘した。

関口氏の「企業の中でDXを促すためには」という問いかけに対し、高津氏は「どのような価値を誰に提供し、どのような対価を得て、継続していくのかという議論をしっかりすることが重要」と述べた。佐渡氏は「既存のオペレーション・エクセレンスに取り込むことと、根本的にビジネスモデルを変えることを明確に切り分けて推進することが必要だ」と強調した。

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