改革の現場から

5月12日、デジタル改革関連法案が成立。デジタルトランスフォーメーション(DX)という大海にこぎ出す「デジタルニッポン丸」が進水した。9月1日のデジタル庁「出航」に向け、人員の確保や組織再編、ツールの安全確認など様々な準備が急ピッチで進んでいる。今後の航海をどうかじ取りしていくのか、ビジネスモデルはどう変わっていくのか、日本のDXの針路を探る。 本コラムは2021年6月29日日本経済新聞朝刊掲載 広告企画「いざ拓け日本のDX」を採録したものです。

目次

「実感できる」便利さを -引っ越しワンストップサービス-

内閣官房 IT総合戦略室参事官補佐 向上 啓氏

本施策の狙いは煩雑な引っ越し手続きをデジタル技術で一新すること。民間事業者が提供する引越しポータルサイトを介して、電力、ガスなどの民間手続きと自治体手続きを「1回で」済ませることを目指す。2022年度には、自治体手続きはマイナポータルからオンラインで転出手続きが完了し、併せて転入手続きを予約することで、転入自治体の窓口でスムーズに手続きできるようにする。

DXは官民連携が鍵。民間事業者の意見を傾聴し、より実務に即した、利用者に近い仕組みにしたい。例えば、ワンストップサービスに関するマイナポータルのUI(ユーザーインターフェース)なども「わからない人」の目線で見直し、サービスの質向上を検討していく。また金融機関の現場経験者の声を、引っ越しや相続などのワンストップ化の検討に活用している。マイナンバーカードの利便性向上には民間事業者の関心も高く、22年度には本人の同意を前提として、マイナカードで手続きをすれば金融機関などの住所変更などの手続きが不要になる。

将来的には全ての手続きがオンラインで完結できる社会を目指し、使った人が「実感できる」便利さを追求していく。

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いざ拓け日本のDX

本コラムは日本経済新聞掲載 広告企画「いざ拓け日本のDX」を採録したものです。