連携と共創でまちづくり 人材育成を生命線に~日経デジタルフォーラム九州 in KITAKYUSHU①~

目次

「デジタルで快適・便利な幸せなまち」を目指して

新たなビジネス価値の創出を

(左)日本アイ・ビー・エム デジタルサービス 代表取締役社長 井上 裕美氏
(右)九州工業大学 理事・副学長 安永 卓生氏

(左)YE DIGITAL 執行役員 ソリューション営業本部長 田原 圭一郎氏
(右)北九州市 デジタル政策監 上田 紘嗣氏

モデレーター|日本デジタルトランスフォーメーション 推進協会 代表理事 森戸 裕一氏

森戸 全国の中でも九州はDXの取り組みが非常に進んでいる地域です。北九州において、ウェルビーイングをDXでどう実現するのかお聞かせください。 井上 日本アイ・ビー・エムデジタルサービスは社会の安定基盤を支えながらデジタル変革を起こすことを両輪で進めている会社です。それぞれの地域に開発、BPO、アウトソーシングを中心としたDXを手掛ける「地域DXセンター」を設立しており、4カ所目のセンターを11月に北九州市に開設します。北九州市は環境未来都市として産学官での共創を進めており、我々の目指すグローバルのレベルでのサステナビリティーの実現との観点から選びました。 安永 官営八幡製鉄所などの設置と併せ、日本の殖産興業に貢献するエンジニアを育成するために九工大の前身が創立し、113年です。在学生向け教育、社会とつながる先端研究・社会連携、そして私が担当するリカレント、リスキリングも含む教育接続の3本柱でDX人材育成を進めています。大学内だけでなく社会とつながる取り組みを進め、情報技術と社会との連携に関わるカリキュラムや、産学官の共創空間「GYMLABO(ジムラボ)」などを設けています。 田原 YEデジタルは安川電機のDX部門が分離して創業、今年で44年を迎えます。北九州DX推進プラットフォームの代表企業として、北九州市と一緒に中小企業の活性化に取り組んでいます。新しいビジネスの価値を創出するため、労働生産性を見える化するプラットフォームを構築し、マッチングのシステムも機能として組み込んでいます。 森戸 DXは産学官が協力することが重要です。外の力をどううまくつなげるか、業務の効率化で生み出した時間をどこに投資していくのかという視点も必要です。 上田 DXの推進を任務とするデジタル市役所推進室を司令塔とし、全庁的に取り組んでいます。昨年末に「デジタルで快適・便利な幸せなまち」をミッションに掲げるDX推進計画を策定しており、市役所のDXから着手して地域全体のDXにつなげていく戦略を描いています。人に寄り添って温かいデジタルを目指し、まちの魅力を発揮する中で、産学官で人材育成に取り組む必要があります。 井上 リモートでどこからでも仕事ができるニューノーマルの働き方により、地域と首都圏がフラットでイコールな世界になったと実感しています。産学官の共創だけではなく、様々な立場・環境の人が地域を活性できるダイバーシティーの世界が作り上げられていくのではないでしょうか。 安永 全国で活躍している卒業生たちが、リカレント、リスキリングをきっかけに北九州の地に戻るといった新しいつながりができる場にもしたいと考えています。 田原 「北九州市から新しいビジネスを咲かせよう」との思いを込めて、「SAKASSO!(サカッソ)というコワーキングスペースを設けています。ビジネスDXリーディングセンターも開設しました。メタバースの要素を取り入れて、言語、場所、時間を超えた開発プロジェクトの一歩を踏み出したところです。 上田 市役所の仕事はすべて市民や企業、教育機関などとの連携です。市外に出られても帰りたくなるまちをつくるためには一つひとつが整合性をもった大きなストーリーをつくることが必要ではないでしょうか。DXを含め、全員野球でやっていきたいと思います。

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