連携と共創でまちづくり 人材育成を生命線に~日経デジタルフォーラム九州 in KITAKYUSHU②~

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日本経済新聞社は「日経デジタルフォーラム in KITAKYUSHU~九州からニッポンを動かす~」をハイブリッド方式で開催した。北九州市が目指す「デジタルで快適・便利な幸せなまち」を実現するためには、デジタルトランスフォーメーション(DX)を通じてどのようにものづくりや観光などの地域課題の解決に取り組むべきか。議論から見えてきたのは人材育成と「連携」「共創」でつながることの重要性だ。

総合知で社会変革を牽引

オープニングスピーチ

九州大学 総長 石橋 達朗氏

九州大学は昨年11月に指定国立大学法人の指定を受け、Kyushu University VISION2030を策定、公表しました。目指す姿として、「総合知で社会変革を牽引する大学」を掲げ、社会的課題解決とDXの推進に取り組み、社会変革に貢献することを宣言しています。

この4月には研究戦略会議、未来社会デザイン統括本部、データ駆動イノベーション推進本部、オープンイノベーションプラットフォーム(OIP)を立ち上げました。データ駆動イノベーション推進本部を、データに基づいて、分野を超えた新たな価値を発見創出する知のプラットフォームとして機能させ、データ駆動型の教育・研究・医療の各DXを効果的に実現したいと考えています。

九州DXの現状と展望

人材育成と社会づくりを両輪に

(左)NTT西日本 九州支店 ビジネス営業部長 中村 哲氏
(右)デロイト トーマツ コンサルティングディレクター 西村 崇宏氏

(左)西日本シティ銀行 デジタル戦略部 部長 吉村 剛氏
(右)モデレーター|九州DX推進コンソーシアム 事務局 産学連携担当 高田 真紀氏

高田 九州DX推進コンソーシアムには55団体が加入し、6つのワーキンググループの立ち上げに合意したところです。まずは各社の取り組みについてうかがいます。 中村 DX推進には「ゴールの明確化」「情報のデジタル化」「デジタル人材の育成・確保」の3点が重要です。「Smart10x」を掲げ、地域社会のスマート化を支援するツール、技術を開発しています。地域課題の解決に特化する組織として地域創生Coデザイン研究所も設立しました。 吉村 2020年10月に取引先のデジタル化サポートチームを立ち上げパートナー企業と連携して活動してきました。今年4月からはDXコンサルを通じて経営ビジョンの実現に向けた課題を特定し優先順位をつけながらデジタル技術やデータを活用して解決する取り組みも始めています。 西村 中央省庁との政策の議論などからスタートし、実証プロジェクトや派生する新規事業の支援までを幅広く手掛けています。九州DX推進コンソーシアムも同様のアプローチで進めている状況です。全国、全地域で同じような議論をしてきましたが、動き始めたのは九州だけです。 高田 今後の展望をお聞かせください。 中村 すでに西部ガスとの連携を始めていますが、引き続き、自治体やライフラインに関連する事業者との連携を強めたいと思っています。昨年3月には博多にLINKSPARK FUKUOKAという施設を作り、コラボレーションしながら、DXを推進する場も提供しています。 吉村 10月にシティアスコム(福岡市)をグループ会社化しました。銀行が課題解決のためのコンサルティング機能を磨きつつ、シティアスコムと連携してソリューションを提供する姿を描いていきたいと思います。 西村 デジタル人材の育成と産業・新しい社会の創造という両輪をうまく回していく方法論、例えば、6つのワーキングから実証実験や新規事業を生み出しつつ、育成されたデジタル人材がそこに参画できる仕組みなどの確立を目指しています。

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