住民視点でニーズ発掘 〜SCI-Japan特別フォーラム③〜

目次

リレートーク「都市OSの潜在力注目」

(左)電通国際情報サービス Xイノベーション 本部 スマートソサエティセンター サステナビリティソリューション部 部長 森田 浩史氏
(右)NEC クロスインダストリーユニット スマートシティ事業推進部門スマートシティスペシャリスト 西岡 満代氏

(左)NTT 新ビジネス推進室 スマートシティ担当サステナブル・スマートシティ・パートナー・プログラム ディレクター 大成 洋二朗氏
(右)<モデレータ> 東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 教授(SCI-Japanエグゼクティブアドバイザー) 越塚 登氏

越塚都市サービスがスマートにデジタル化される上で重要なのは、サービスが各々の住民に適合する形で提供されることだ。サービス側と住民側が密に連携して最適化するためにオープンAPIやデータ連携が必要になる。そして1つの共通システムとして連携機能を担う都市OSが必要だ。 森田当社は住民の視点で地域のサービスを連携できる都市OS「CIVILIOS」を開発した。「FIWARE」と「X―Road」という2つのデータ連携の仕組みに対応。住民のエンゲージメントを高める市民参加型の合意形成プラットフォーム「Decidim」や、利他的な行動・地域貢献を促進する仕組みも実装している。 西岡「NEC都市OS」はFIWAREをベースに、AIを活用したデータ分析、生体認証、ID連携管理などの機能を備えたクラウド型サービスだ。高松市の事例では、水害対策として水位・潮位・交通状況などのデータをリアルタイムで可視化。広域でプラットフォームを共有しており、都市連携の先行事例でもある。 大成当社はSDPF、SocietyOSなどのデータ連携基盤の提供と共に、その価値を最大化する3つの取り組みを実施している。①まちづくりの課題をあぶり出す「スマートシティISO」②まちの現状把握をして目標設定する「SUGATAMI」③まちづくりの人材育成を行う「まちづくりソーシャルデザイナー育成」。この三位一体の取り組みで特色・特徴あるまちづくりを支援する。 越塚都市連携と持続可能、ウェルビーイングについて、各々に話を伺いたい。 森田都市連携は、特に広域利用に関しては今後非常に注目すべきテーマだ。国内1700のスマートシティの都市OS実装は現実的に難しい。先行する自治体が中心になって広域化する、あるいは都道府県単位でデータ連携の仕組みを整備し、基礎自治体に使ってもらう発想が必要だ。 西岡将来的には都市OSのような基盤を入れるメリットは非常に大きい。また、スマートシティのソリューションや政策を判断するうえでは、様々なデータを根拠にすると納得感が増すし、改善を図ることができ、持続可能なスマートシティを構築できるのではないか。 大成地域住民が自ら手を挙げて参画するまちづくりは、ウェルビーイングそのものであり、分断の社会においてコミュニティが一つになるきっかけになる。データを通じてまちを俯瞰(ふかん)すると、今までの印象とは違うまちの姿が見えてくる。そんなワクワクしながら議論できるまちづくりをご支援したい。

海外へのアピールも可能

SCI-Japan 専務理事 南雲 岳彦氏

本日の統一テーマはウェルビーイングだったが、デジタル田園都市国家構想の一つの理想像として掲げられた。スマートシティをビジネスモデルとして自走させるうえで、人々の幸せを支えるために産官学民で仕組みをつくろうというまちづくり像が共有された。

我々はSCI-Japanを立ち上げて以来、このモデルに沿った事例や経験則、知見の蓄積を支援してきた。事例集やガイドブックも出てきており、日本の良さを引き出すスマートシティモデルの基盤が見えてきた。ここに人材育成が伴うことで、ヒト・モノ・カネ・情報がうまく絡んでいき、一つの価値を持ったデジタル田園都市ができあがると思う。ここからは海外にもアピールできる「ニュージャパン」の姿が見えてくるのではないか。

SCI-Japanは、本年11月に開催されるバルセロナSmart City Expo World Congressに向けて地域のWell-being&オープン・イノベーションをテーマに日本パビリオンを計画。
日本と海外との都市間連携構築を通じて、人間中心主義、スタートアップも含めた産官学民共創による持続可能なスマートシティ・ビジネスモデルの実現を支援します。
バルセロナSmart City Expo World Congressの情報はこちら:https://tomorrow.city
SCI-Japanの情報はこちらから:https://www.sci-japan.or.jp/

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